先日の花火大会は綺麗なものだった。
というか、ベランダからなのだが‥(汗
夏の夜に、夜空に打ち上がる花火を見上げながら賑やかな人の群れに混じって歩く。ひとつ年上の女の子と恋のまね事をしていた僕は、川原へとむかい、僕の背よりも高いススキ野原をあてどもなく歩いた。白いゆかたを着たその子と川原に腰をかけて夜空に打ちあがる花火を見ていた記憶がある。下くちびるの右下に、ポツンと筆で突いたような小さなほくろのある可愛い子だった。遠い遠い昔の記憶だ。

今となれば、年に一度ぐらい見に行きたいと思う花火も、あの人混みを考えると観たいが帰りたいという気持ちに負けてしまう。ドーンという響きとともに、のんびりとビールを飲みながら眺められるところが知りたいものだ。

黄金色に輝く光の中で「明日はマグロのタタキと生タマゴをゴハンにのせてみよう」と考えてしまう独身男であった。しかし安易なメニューだが素直にうまいのである。